1/9「映画 鈴木先生」公開記念!緊急PTA会議!@新宿ロフトプラスワン

出演は、原作の武富健治さん、監督の河合勇人さん、プロデューサーの守屋圭一郎さん。後半、ドラマ版の演出の橋本光二郎さんと滝本憲吾さんが登場。映画監督の松江哲明さんがゲスト、ライターの松谷創一郎さんが司会でした。

鈴木先生』のあの独特の映像は、本当の教室に近づけようという意図から生まれたのだそう。カラコレとかの撮影後の作業ではなく、照明とカメラで作り出した。だから、その分、現場で手間がかかる。なお新しい手法と撮り比べた結果、今回の映画化でも、結果、ドラマ版と撮影の手法は同じになったそう。

作り手の皆さんのキャスト愛、ハンパなかった。とくに生徒役の子たちへの視線、まさにPTA会議!インフルエンザになったら隔離しなきゃとか、不純異性交遊があったらどうしよう、問題起こしたらとか。中学生を何十人も預かるってことの重さが語られてました。

原作の武富健治さんがチャーミングだった。ブロスのインタビューの風間君の理解力に感激して、眠れなくなったり。映画版の先のプロットを、もう自分で書いちゃってたり。ほんと映像化された『鈴木先生』に対しての、愛だだもれな感じで。作り手だけど大ファン!みたいな。

生徒たちの話になったら、キャスト最年少の、カーべーこと小野花梨ちゃんが人気でした。オーディション時は、まだ小学生で。なのに、役どころはあんな感じな訳で。親御さんと会議になって、「でも私は女優だからやる」と説き伏せたそう。かーべー、むっちゃオトコマエ!

映画『桐島、部活やめるってよ』で、私が苦手な女・沙奈を演じてた松岡茉優ちゃんが、『鈴木先生』のホリだったんだね。今夜、知って、びっくりした!生徒役では最年長で(基本、生徒役はリアル中学生だったから)、最年少のかーべーと仲がよかったそう。

緊急PTA会議の後半、登場した演出の橋本光二郎さんと滝本憲吾さんの話もおもしろかった。どんなに撮影がたて込んでも、生徒たちには事前のリハを欠かさなかったこと。鈴木裁判の撮影の前には、素でディベートさせて、リアルさをつかませたこと。だから『鈴木先生』の生徒たちは輝いてたのか。

鈴木裁判の場面は、通しではなくカット割りして撮ったそうで。それぞれの生徒が自分の見せ場が終わると、セットの外に出て号泣するような状態で。その位の張りつめたテンションで撮られてたら、やっぱりかなわないよなあ。

みんな口を揃えたように、ドラマ版の後、9ヶ月経って、映画撮影で会ったら、生徒たちが変わってて、びっくりしたってことを話してた。中学生位の時期の、変わり方はすごいな、と。ちなみに男子では、北村匠海君の変わりように注目だそうです。

質問コーナーで、映画版での窪田正孝君の起用の経緯を聞きました。答えてくれたのは守屋P。その役には何人か候補がいて、全員と会ったそう。その中で、窪田君が示してくれた役の解釈がおもしろくて。窪田君にかけてみようと思ったそう。つまり腕でつかんだ役。よっしゃ!

あまり予告などでフィーチャーされてませんが、ハマケンこと浜野謙太さんと窪田正孝君の役は、とてもお話の鍵になってると原作の武富さんが話されてました。また、ふたりの演技がいいらしい。ちなみに武富さんの奥さまは、試写で見てハマケンにいちばん感情移入したそう。

映画版への風間俊介君の起用について。主に話してくれたのは、河合監督。『それでも、生きてゆく』の、あの風間君を見て、声をかけたそう。アタマの中で考えたことをそのまま演技できる稀有な人で。これは下手なこと言えないなと感じたそう。

ちなみに声をかけたら、風間君自身がドラマ『鈴木先生』ファンだったという奇跡。『鈴木先生』の世界に、どう入っていくかっていうのを、すごく考えてきてくれたそう。風間君の演技に関して、登壇してるみなさん、絶賛でした。

台本が上がっても、スタッフ全員が最後までつかめなかったのが、風間君が演じてる役で。原作の武富先生に問い合わせても、つかみかねていて。そしたら、ふだんは少人数でやる衣装合わせなのに、風間君の時はほぼオールスタッフ集まって。役へのヒントになったそう。