「面白いドラマをありがとうアワード2014」

今年も亜姫篤さん(id:einfall/@gameura)の企画に参加させていただきます。企画ありがとうございます。毎年、〆切を守れてない気がする…来年こそは!

【1】2014年にTV(キー局・U局・BS・CS)でオンエアされた、日本の新作ドラマで面白かったものを3つあげてください。できればその理由も教えてください。

『BORDER』
脚本:金城一紀×主演:小栗旬。これだけでもう、わくわくしますよね。そして期待以上でした。タイトル通り、アタマに弾丸を抱え死者が見えるようになった刑事という、生死のボーダーラインに立たされた主人公を、小栗さんが抑えつつ、的確に演じていた。橋本一さんと波多野貴文さんによる過不足のない演出もすばらしかった。全9話と短めだったけど、きっちりと練り込まれた上の9話だったし、ちゃんと満足感あって、ピリリと締まっていた。青木崇高、波瑠、古田新太滝藤賢一野間口徹、浜野謙太、遠藤憲一という、脇を固めるレギュラー陣のキャラ立ちもよかった。あと中村達也さんや宮藤さんといったゲストの人選も絶妙でした。最後、小栗さんがボーダー越えちゃったのは、驚愕。続編見たい気もするけど、あのキレイなエンディングでは無理だろうなあ。サイガーのスピンオフでもいいんだけどなあ。

リバースエッジ 大川端探偵社
原作のひじかた憂峰さん(つまり狩撫麻礼さん)と、大根仁さんの相性のよさよ(『湯けむりスナイパー』で証明済みだけど)。浅草を舞台にした探偵ものなんて、もう、それだけで味があってたまらないじゃないっすか。人情とハードボイルドの共存。村木:オダギリジョー(渋い)、所長:石橋蓮司ダンディー)、受付嬢 ・メグミ:小泉麻耶(いいビッチ)っていう、メインの3人のバランスもたまらなかった。あと毎回のゲストも楽しみでした。EGO-WRAPPIN'によるオープニング曲&エンディング曲、森ラッピンによる劇伴も、ほんとすばらしかった。作品にぴったりだった。これ、原作漫画がたまったら、シーズン2やってほしいなあ。

『Nのために』
ある事件を中心にして、高校時代、大学時代、大人になってからと3つの時間軸が平行して描かれるんだけど、決して複雑じゃなく見ることが出来て、スタッフの手腕を感じました。あと3つの時間軸を演じ分ける役者さんのうまさよ。さらに謎のひっぱり方がうまくて、最後まで魅せられました。とくに好きだったのは、榮倉さん演じる希美と、窪田正孝君演じる成瀬君の関係性。ふたりのシーンは、ほんと、いちいちキュンキュンしたなあ。さらになかでも高校時代は、島のロケーションのすばらしさと相まって、辛い境遇でありつつ、つながるふたりがはかなくて、せつなくて、たまらなかった。配役的にも榮倉奈々窪田正孝賀来賢人小出恵介、4人のNがとにかくよかった。替えがきかない配役だったと思う。さらに光石研山本未来柴本幸徳井義実のダークさは忘れがたいし。ドラマのオリジナル・キャラの三浦友和さんが、みんなをつないでいくのもよかった。そして榮倉さんの持ち味として、どんなことがあってもくじけなさそうな強さがあるのに、すごく救われた。お話自体は、悲惨なことがいろいろ起こるから。原作は湊かなえさん、脚本
は奥寺佐渡子さん。原作読んでないけど、これは小説のドラマ化としては、とても幸福な成功例なんじゃないかなあ。

他に楽しんだのは(順不同)、『なぞの転校生』(次点はこれです、岩井俊二さんのリリシズムとジュブナイルSFの幸せな邂逅)、『失恋ショコラティエ』(恋愛もの苦手な私がはまった)、『福家警部補の挨拶』(幕切れ絶品)、『僕のいた時間』(難病もの苦手な私が完走)、『夜のせんせい』(話題になってないけどなかなかよかったんですよー)、『医龍4』(まさか4が見られるとは!)、『ウレロ☆未体験少女』(とにかく楽しい)、『鼠、江戸を疾る』(木曜時代劇の安定感)、『銀二貫』(右に同じ)、『ブラック・プレジデント』(意外なひろいもの)、『MOZU』(脇役の暴れっぷり)、『続・最後から二番目の恋』(貴一さんと小泉さんの会話の心地よさ)、『吉原裏同心』(いい小出君)、『ぺテロの葬列』(宮部作品を月8枠らしく手堅く映像化)、『おやじの背中』(おもしろい試み)、『ST 赤と白の捜査ファイル』(バディ好き、チーム好きにはたまらない)、『孤独のグルメ4』(シーズンを重ねても欲出さないのがいい)、『信長のシェフ』(たまらないけれん味、ゴールデン進出で増えた予算がミッチーのモフ
長の衣装の豪華さに投入されてるのが好感)、『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』(なぜ好きか説明がつかないけどおもしろかった)、『アオイホノオ』(5位はこれ、ほろ苦く熱い青春もの)、『マッサン』(丁寧な作品)、『信長協奏曲』(豪華キャスト&歴史とフィクションのつじつま合わせのうまさ)、『さよなら私』(いい入れ替わりものでした)、『ドクターX〜外科医・大門未知子』(安定感、あと実はおやじ天国なのがいい)、『深夜食堂3』(行ってみたい)、『甲殻不動戦記 ロボサン』(日常+SF好きにはたまりませんでした)、『素敵な選TAXI』(バカリズムの才能&最終回のキレイなたたみ方)、『きょうは会社休みます。』(かわいい作品でした、あとワンコのマモルな!)、『ごめんね青春!』(宮藤さんの学園もの、さすがの群像劇のうまさ)、『ナイフの行方』(山田太一さんらしいヒリヒリ感)あたりでした。去年もがんばって見たなあ、ドラマ。

【2】2014年にTVでオンエアされた、日本のドラマを書いた脚本家で 1人挙げるならばどなたでしょうか? できればその理由も添えて挙げてください。

『BORDER』金城一紀さん
完成度の高さ、2014年ピカイチだったと思います。1話完結でありつつ、連ドラならではの積み重ねの仕方も見事でした。あと飽きさせないよう、1話毎にアングル変えてくるのにハッとした。金城さんの小説も読みたいけど、ぜひともまた連ドラの脚本も書いて欲しいとも思う、複雑なファン心。

【3】2014年にTVでオンエアされたドラマに出演した役者さんで、素晴らしかったと思う人を挙げてください。ここは人数問いません!

窪田正孝
『Nのために』の成瀬君、『ST』の黒崎、『花子とアン』の朝市…ずっと推していた窪田君がとうとう世間に見つかってしまったという年でした、2014年は。なかでも『Nのために』の成瀬君の透明感と繊細な演技には、きゅんきゅんさせてもらいました。たまらん!そして、そろそろ主演作も期待したい。

小栗旬
『BORDER』と『信長協奏曲』という良作で主演するという引きの強さよ。そして、どちらも小栗さんだからこそ成立していたと思います。『BODER』の抑えた演技は新境地だったし、『信長協奏曲』のサブローと信長の演じ分けは見事だったし、役者としてノってるなあと思います。

岡田准一
軍師官兵衛』は残念ながら、脚本、演出ともにふわっーとしてたんですよ。せっかくの戦国時代で、男子大河だったのに。もったいない…。そんな中、私が完走できたのはひとえに岡田君が芯にいたからだと思います。いい殿でした。そして官兵衛がブラック化してからが、俄然おもしろかった。

田中圭
軍師官兵衛』の三成は脚本的に描き込みが足りないのに悪役扱いで、すごく損な役回りでした。それを演じきって本当にお疲れさまでしたと言ってあげたい。あの三成は、田中圭君じゃないともっとひどいことになったと思う。あと『夜のせんせい』の若くして成功したイヤな感じの奴もよかった。

高橋一生
軍師官兵衛』の口数少ないけどできる部下っぷり、ステキでした。岡田君と実際に親友だからこその関係性がにじみ出ていたと思う。あと『ぺテロの葬列』の橋本さんな!クラッとくるステキさでした。そして白シャツの一生君は正義。

長谷川博己
『MOZU』のチャオ東に尽きますね。クズ役はお手のものですが、この役でおもしろも手に入れたと思う。

田中哲司
すごい働いてたなあ。中でも印象的だったのは、『軍師官兵衛』の村重。どクズな役だけど、哲司さんが演じるとどこか憎み切れないんですよね。出番は少なかったけど『ST』でもよかったな。

吉田鋼太郎
花子とアン』の石炭王・嘉納伝助役で、鋼太郎さんも世の中に発見された感ありますね。こげなもん!脚本に書かれた以上のチャームを発揮していたと思う。あと『MOZU』の東の忠実な部下にして(鋼太郎さん的にはホモな裏設定もあったらしい)、凶暴な中神もよかったなあ。まさか地上波で鋼太郎さんのアクションが見られる日が来るとは。

オダギリジョー
リバースエッジ 大川端探偵社』の村木は基本、受けの芝居。だったからこそ、オダギリさんのうまさが光っていたと思います。あと浅草のなんでもない道を歩いてるだけで絵になる人なんて、そうそういない。オーラを抑えた役だったけど、色気だだもれだった。ヒロインポジの『アリスの棘』もひそかによかった。あ、それから『Sと』と『極悪がんぼ』に触れるのを忘れたのに気づきました。あんなにテロリスト姿に萌え、刑事の胸の開きにときめいて、ツイッターでつぶやき倒したのに。4本も出演ドラマがあった訳で、2014年はオダギリさん好きには祭であった。

石原さとみ
失恋ショコラティエ』の小悪魔キャラ・紗絵子、超絶品でした。もっと、どんどん、やってください。

上戸彩
もともと上戸さん好きな私ですが、なかなか作品に恵まれなくて、ひそかにやきもきしてたけど『昼顔』がスマッシュ・ヒットしてよかったー。不倫にゆれる心をとても繊細に表現していた。あと不倫しつつ清潔感あるのも上戸さんだったからだと思う。

さいたまネクスト・シアター『蒼白の少年少女たちによるカリギュラ』

すばらしかった。若い俳優さんの力を、演出の蜷川幸雄さんが存分に引き出していて、見応えありました。メインの人はもちろん、モブの人までしっかりした演技。ネクスト・シアター結成時から比べると、ものすごい成長っぷり。

アルベール・カミュ脚本の『カリギュラ』は、2007年に蜷川さんは小栗旬さん主演で演出してて(いちばん小栗さんにはまってた時期で4回位見た・笑)。その小栗版『カリギュラ』と比べて、ネクスト・シアターの『カリギュラ』は別な魅力がありました。蜷川さんの演出は、以前より研ぎすまされてた。

蜷川さんの演出がソリッドだから、それぞれの俳優さん、役の魅力が際立ってた。内田健司さんのカリギュラは、権力があって暴君なんだけど、実は人一倍繊細で傷つきやすいって面が見え隠れして、よかった。シピオンの砂原健祐さんの無垢さも忘れがたい。ふたりが語り合うシーンは白眉。

小栗版では長谷川博己さんが演じてたケレアって役が好きなんですけど。ネクスト・シアター版では、川口覚さんがケレアに。川口さんのケレアのクールで理知的な感じ、ステキだった。そしてカリギュラとケレアがふたりで腹を割って話そうとするけど、結局はわかり合えないシーンよかった。

セゾニアの周本絵梨香さん、エリコンの小久保寿人さん、しっかりした演じ様。このふたりがカリギュラのそばにいてくれるってことは、滅びへ向かうお話の中、救いでした。そして貴族などモブを演じてる俳優さんたちも、老け役に挑戦したり、それぞれに個性を発揮していて楽しかった。

さい芸のステージの上に、暗幕を張り巡らし、ふだんとは違う小さな劇場=インサイド・シアターを作り出していて。その限られた空間で、濃密なお芝居を観るという特別感、たまらない。椅子やテーブルの使い方も印象的だった。あと蜷川さんの鏡使いは、やっぱり、さすがの域ですね。

楽日ということで、カーテンコールには蜷川さんも登場。とても楽しそうにしてらした。

あ、とても立派な当日パンフ、蜷川さんの『カリギュラ』への思いを綴った言葉のレジメ、配役表をいただけたのもうれしかったな。

いわき総合高校演劇部『あひる月13』

いわき総合高校演劇部『あひる月13』を見た。毎年、楽しみにしている彼らの東京公演。いま、いわきに住んでいる高校生だからこその、リアリティ。とても胸に迫ってくるものがありました。そして、同時に高校生ゆえのキラキラ感が同居していて。せつないんだけど、まぶしくて、きゅーんとなりました。

最初はどこにでもあるような、きゃぴきゃぴした高校3年生の教室に見えた。ヒエラルキーがあって、仲良しグループがあって。それが生徒たちが順ぐりに震災後に抱えてるもやもやを吐露していくと、何度もループする教室の景色がどんどん違う意味を持っていった。

いちばん胸が詰まったのは、クラスでいじられ役になってるかっちゃんと、学校サボりがちでクラスからちょっと浮いてるナツミのパートだ。避難区域の富岡町出身で複雑な思いを抱えてるナツミ。そのナツミの思いを知り、へらへら笑うことしかできないかっちゃん。

15歳まで住んでた富岡町のことを、少しずつ忘れてしまうナツミ。すごく大切な場所だったのに、記憶が薄れていくという怖さ。でもそれはナツミに限らなくて、みんな震災前のことを少しずつ忘れていってる。ただそれをどう受け止めるかは、それぞれ次第なんだな。

震災で住んでたアパートが水につかってからプールに入れなくなった子と友だちのエピも印象的でした。同じ中学で双子みたいに仲良しだったのに、震災後ズレが生まれてく。教室のシーンのなんでもないようなプールに関する会話が、あんな気持ちを秘めてたとは。

いつも写真ばっか撮ってて、ちょっとおどけたような男の子が、あんな思いを抱えて写真を撮ってたっていうのも印象的でした。写真と記憶って、すごく密接なものだから、余計に。彼のファインダー越しの教室は記録されるけど、記憶は薄れてくんだろうな、やっぱり。

震災の影響で仮校舎で日常を送ってる生徒たち。日常なのに、非日常なんだなあと思った。そんな中から生まれた作品は、伝えようとする力が強いものでした。今回のテーマは「覚えていたいのに忘れていくこと」。伝わってきたよ。また彼らが作る作品を見たいと思う。

終演後、部員のみなさんが出口のところに並んで、「ありがとうございました」と見送ってくれた。こそばゆいけど、うれしかった。高校生らしい、すがすがしさ。ほんとはひとりひとりの目を見て、ちゃんとお礼言いたい位だったんだけど、できない大人でごめん。

毎年、見る度に思うんだけど、出てる子たちがみんな、いとおしくなるね。もちろん、モブや背景をやってる子も。そして、若くして、あんな風に一生懸命、演劇って表現に向かえて、ちょっとうらやしくもあるなあ。ボンクラ高校生だった私には、まぶしい子たちだ。

いわき総合高校演劇部『あひる月13』、駒場高校演劇部『さようなら、解散。』、青森中央高校演劇部 『もしイタ〜もし高校野球の女子マネージャーが青森の「イタコ」を呼んだら』なんかを見たけど、いまの高校演劇って、ほんとおもしろいことになってんなあと思う。

2/7「Parallel Session+SONGS 〜3drum2bass spin off??〜」

ドラマーのKAZIさん企画のセッションイベント「Parallel Session+SONGS〜3drum2bass spin off??〜」を見に、ひさびさに深夜の新宿ロフト行ってきました。

「Parallel Session+SONGS」は、herAxさん主催のロフト名物企画「3drum2bass」がベースになっていて。基本、3人のドラマー×2人のベーシストが、いろんな顔合わせで即興セッションしていく。リズム好きにはたまらないイベントなのです。ほんと楽しかった。

ステージではなく、ロフトのフロアにドラム3台、ベースアンプ2台、ギターアンプ1台が組まれてて、上がる。お客さんが演奏者を、360度、ぐるりと囲むようにして、ライブを見れるのです。私はフロアに降りて、全体を見渡せるような好位置をキープ。間近でプレイを見られて、ほんと格別な楽しさでした。

出演メンバーは、KAZI、梶原一興(KAZIさんの兄上)、herAx、塚本純、ウツミエリ、山口美代子、ほな?いこか、ウエノコウジ中尾憲太郎岡峰光舟、中西智子、Hisayo、近藤智洋、高野哲、吉田一郎、DJ ISHIKAWA(敬称略)でした。

DJタイムをはさみつつ、次々といろんな顔合わせのセッションが続きます。DJの石川さんが、登場時にメンバーを紹介してくれるの、わかりやすくてよかったな。

最初にいきなりKAZIさん、herAxさん、塚本さん、光舟君、中尾さんって、セッションで燃える。音、うねってた。かっちょよす。

次はウツミさん、梶原さん兄、山口さん、ヒサヨさん、ウエノさん。これまたおもしろいセッションだった。

そしてDJが石川さんから高野哲さんにチェンジ。

KAZIさん、herAxさん、ほな?いこかさん、光舟君、中西さん。このセッションは低音が効いてて、印象的でした。おもろ。

梶原兄弟、塚本さん、中尾さん、ウエノさん、近藤さん。セッションからの、ルースターズのカバー「CMC」からの、セッション。ロックだった。あと歌ありってのが、ふだんの「3drum2bass」とは違う新機軸でした。

ウツミさん、ほな?いこかさん、山口さん、ヒサヨさん、中西さんによる女子セッション、かっちょよかった。女子のタフさを感じた。

次は梶原兄弟、ウツミさん、中尾さん、吉田さん。

中尾憲太郎さんと吉田一郎さん(ZAZEN BOYS)という、向井君とのバンド経験のあるふたりのベーシストのセッション、ついニヤニヤしてしまった。そして吉田さんが中尾さんにむちゃぶりして、尾崎の「十五の夜」を歌わせようとしていた。

山口さん、ほな?いこかさん、ウエノさん(ドラム!)、ヒサヨさん、光舟君。

ウエノさん、最高すぎる!まさかウエノコウジさんがドラムを叩いてるのを見られるとは。叩いたことないらしいけど、さまになってた。そしてウエノさん、「光舟、かっこいいリフを弾け!」「地味!」とか指示したり、ドラマーにソロ回させたり。すごいムードメーカーというか盛り上げ隊長で。あんなに楽しい感じの人だとは知らなかったよ。

KAZIさん、herAxさん、塚本さん、中西さん、ヒサヨさん、高野哲さん。超有名曲のカバーだったんだけど、セッションなのでいろいろ展開が転がっていっておもろかった。

最後のセッション、3ドラム(KAZIさん、山口さん、herAxさん)、3ベース(ウエノさん、中尾さん、光舟君)と、さらに分厚い音に。それに近藤さん、高野さんも加わって。スリリングでカオティックだった。

いちばんのお目当ては、THE BACK HORNのベーシスト、光舟君だったんですけど。光舟君のベースがかっちょいい瞬間がたくさんあって、高まりました。バンドの時とはまた違う、スリリングさが楽しかったっす。光舟君きっかけで、みんなの音の流れ変わったりするとゾクゾクしたな。セッションの時の光舟君、好きだわ。また次の機会があるといいなあ。

ひさびさの深夜イベだったので、ちょっと不安だったのですが、事前に寝てから行ったので、眠くならずに楽しめた。次もこの作戦で行こう。

あ、しばらくおやすみしてたherAxさん主催の本家「3drum2bass」、復活予定だそう。終演後、herAxさん本人から聞きました。うわい。そっちも楽しみ。

2/7「Parallel Session+SONGS 〜3drum2bass spin off??〜」新宿ロフト
KAZI(THE JUNEJULYAUGUST、HUMAN TAIL)
梶原一興 (ボロキチ、BO!ROCK→1)
herAx(ex 200mph/spiralchord)
塚本純(DAIEI-SPRAY)
ウツミエリ(BRAZILIANSIZE.MAOW)
山口美代子(DETROITSEVEN、THE LIPSMAX、BimBamBoom)
ほな?いこか(ゲスの極み乙女。/マイクロコズム)
ウエノコウジ(the HIATUS)
中尾憲太郎(Crypt City/younGSounds)
岡峰光舟 (THE BACK HORN)
中西智子(alcana、アレルギー)
Hisayo(tokyo pinsalocks /GHEEE /a flood of circle)
近藤智洋GHEEE, The Everything Breaks, ex.PEALOUT
高野哲(nil、THE JUNEJULYAUGUST、インディーズ電力、ZIGZO)
吉田一郎ZAZEN BOYS
DJ ISHIKAWA(DISK UNION / a.k.a TIGER HOLE)

1/31「POPHOLIC NIGHT」リキッドルーム

川勝正幸さんの三回忌イベント「POPHOLIC NIGHT」へ行ってきました。川勝さんゆかりのアーティストが集合なのだ。

CKB98、スチャダラパー野宮真貴さん(with ポータブルロック)、東京スカパラダイスオーケストラっていう出順でした。みなさん、川勝さんと出会った頃の曲、川勝さんお気に入りの曲、川勝さんとの思い出がある曲を、それぞれセレクトしてて、グッときた。

スカパラが、ずっと上げて、上げて、上げといて、最後、静かな名曲『君と僕』(口笛とアコーディオンがメインの曲)でしめて、泣きそうになった。川勝さんのこと、ぐるぐる思い出してしまった。

高木完さんのDJも、川勝さん好みの、知ってる人ならニヤリの選曲。ほんと、いいイベントでした。主役の川勝さんがいないのが、ほんとウソみたいだ。

あ、なお、このイベントは去年の命日の集いで、小泉今日子さんが渡辺祐さんに「ちゃんと大きなイベントやらなきゃダメだよ」的なことをアドバイスしてくれて実現したのだそう。小泉さん、ありがとう。いい夜を過ごせました。

ライブ後、川勝正幸さん命日の集い「KAWAKATSU-HOLIC MEETING 2014」に参加しました。そうそうたるカルチャーの担い手がたくさん集まってて。川勝さんの愛されを感じた。そしてひさびさの知人にたくさん会えた。あれも川勝さんのおかげなんだなあ。川勝さん、ありがとう。

面白いドラマをありがとうアワード2013

今年も亜姫篤さん(id:einfall/@gameura)の企画に参加させていただきます。企画ありがとうございます。
http://d.hatena.ne.jp/einfall/20131219/1387454381

【1】2013年にTV(キー局・U局・BS・CS)でオンエアされた、日本の新作ドラマで面白かったものを3つあげてください。できればその理由も教えてください。

あまちゃん
幸せだった、幸せだった、幸せだった。ドラマでこの多幸感はそうそう味わえるものじゃない。人生でいちばん真剣に見た朝ドラでした。なるだけ毎日、リアルタイムで見てた。そのために早起きしたり、昼の時間に都合あわせたり、努力した。自分でもどうかと思う位、夢中だった。そして本当に楽しかった。ストーリーはもちろんだけど、人物の造形がすばらしくて。出てくるみんながいとおしくて、たまらなかった。誰もがなにか欠けた部分を持ちつつ、日々を生きていく、たくましさよ。あと田舎のよさを描きつつ、田舎ならではの毒もちゃんと描いているのが好みでした。脚本、役者さん、演出、スタッフ、大友良英さんの音楽…なにもかもがピタッてはまった、奇跡的な1本だったんじゃないかと思います。

最高の離婚
これは毎話リピしまくりました。ものすごく大好き。パンチライン続出のセリフたち(身につまされる!)。人の気持ちの機微。4人のあやういバランスの関係性。なにもかもが好みでした。離婚という重いテーマを扱いつつ、基本、笑えたのもよかった。坂元さんの筆の冴え。あとエンディングのダンス、しゃれてたなあ。そして、一見、面倒くさい人なんだけど、瑛太君演じる光生にいちばん感情移入してたかなあ。とくにオノマチさんが光生が大切にしてる棚をめちゃくちゃにするシーンで、同じヲタ属性の人間としてぴぎゃあ!ってなりました。あ、ロケ場所が中目黒近辺で、割合、近いということもありまして、つい軽くロケ地巡りまでしてしまいました(笑)。ははは。ミーハー。
http://d.hatena.ne.jp/wacca/mobile?date=20130313

まほろ駅前番外地』
バディもの好きには、たまらない作品でした。多田と行天の絶妙な距離感、温度差。原作のファンなので、多田と行天はもう少し大人なイメージだったのけれど、映画版で瑛太さんと龍平さんのコンビを見た時、ああ、このふたりなら、ありだなあと思ってたら、まさかのドラマ化(さらに映画第2弾まで)。しかも演出は大好きな深夜ドラマ番長、大根仁さん。テレ東の深夜ドラマらしく、自由度の高い表現。そしてオフビート感。ツボをついたレギュラー陣とゲスト陣。いちばん好きなエピは、刈谷友衣子ちゃん演じる女子高生を匿う回かな。事件が解決した朝方、1本の煙草を吸い合う多田と行天がたまらなかった。あと坂本慎太郎さんの劇伴とエンディング曲「まとめがわからない」がすばらしかったなあ。

【2】2013年にTVでオンエアされた、日本のドラマを書いた脚本家で、1人挙げるならばどなたでしょうか? できればその理由も添えて挙げてください。

宮藤官九郎さん
本当に『あまちゃん』をありがとうございました。笑って、笑って、泣かされて、ハラハラして、キュンとして、毎日、毎日、忙しかったです。きっちり描かれた本筋、そこにはさみこまれるコネタ、ここで回収するかあって伏線、どれも本当に見事でした。あと場所柄、震災を描くのは必然だったのですが、ああいう描かれ方で心底、ホッとしました。そして、IWGP、『木更津キャッツアイ』の頃からの宮藤さん好きですが、まさか宮藤さんの朝ドラを見られる日が来るとは。なんて、うれしい時代なんだ。そして朝ドラの15分×週6回というフォーマットは、すごく宮藤さんの脚本のリズム感にあってんじゃないかなあと思いました。また、いつか宮藤さんの朝ドラが見られたらいいなあ。いっそ大河でもいい。

次点は『最高の離婚』と『Woman』の坂元裕二さん。1年で、こんなに振り幅のある作品、残してすごい。

【3】2013年にTVでオンエアされたドラマに出演した役者さんで、素晴らしかったと思う人を挙げてください。ここは人数問いません!

窪田正孝
世の中に発見されつつあると思う。認知度がググッと上がってきた年だったんじゃないでしょうか。『最高の離婚』の好青年・淳之介や、『SUMMER NUDE』の戸田さんに片想いし続けてる光。どちらも印象的な役を、脚本を越えて、自分で引き寄せていたと思う。『最高の離婚』の目黒川端でプロポーズするシーンは、去年いちばんリピったシーンかも。「ガキ!」「ババア!」と言い合った後、バイクを押して去っていく、こっそり泣いていそうな後姿。たまらん。あと良作『刑事のまなざし』でラストエピのメインゲストを務めてて、ステップアップ感をひしひしと感じました。今年は朝ドラ『花子とアン』もあるし(主人公の幼なじみ役)、ますますの活躍を期待。

長谷川博己
『八重の桜』の尚之助さまが、ほんとにすばらしかったですねえ。八重と同志って感じの夫婦関係がステキでした。すっとした佇まいもよかった。あんなダンナさんが欲しいよー(ジタバタ)。そして『雲の階段』で、どんどん道を踏み外していく青年がすばらしかった。あの虚無感。ほんとにからっぽな人に見えた。あと、このドラマでは私が好きな長谷川さんの手が存分に楽しめて、それも眼福でした。色気だだもれだったな。

瑛太
最高の離婚』の光生がすばらし過ぎた。偏屈で、人とうまく距離感とれなくて、間が悪いのに、どこかチャーミング。瑛太さんが演じたからこそだと思う。かっこ悪い人物を、ちゃんとかっこ悪く演じてて、よかったなあ。そして、まほろの多田も魅力的だった。ことわれず面倒に巻き込まれがちな便利屋。あんな便利屋が近くにいたら、私も頼んでみたい。

松田龍平
映画とか見て、いい役者さんだとは思ってたけど、彼に萌えを感じたことはなかった。んが!ミズタクで、初めてうっすらと萌えを感じました。なんでだろうなあ。社会人として、人としてちょっと残念な感じも、またよかった。そしてアキがオーディション通って、感極まってハグするシーンったら。キュン。そして、まほろの行天もよかったなあ。ひょうひょうとしてるようで、スルッと人の懐に入る感じとか、彼じゃないと出せないと思った。

オダギリジョー
『八重の桜』の新島襄は、人を許し、包み込み、まるで天使のようでした。苦しい時代を乗り越えた八重さんが、あんなジョーに巡り会えて、本当によかった。杖で自分の手を殴打するシーンで、本当に叩き過ぎて手を痛めちゃったとか、演技にかけるオダギリさんの本気さよ。あと基本、白シャツなのが眼福でした。

長瀬智也
純粋無垢な『泣くな、はらちゃん』と、ダークサイドな『クロコーチ』って、こんなにかけ離れた役を演じ切れちゃうなんて、改めて役者・長瀬智也に感服しました。コンスタントにドラマに出て欲しい役者さんのひとり。

綾野剛
『八重の桜』『最高の離婚』『空飛ぶ広報室』と、3者3様の演技がよかった。

あまちゃん』に出てた人全員
あまりに全員いとおし過ぎて、羅列になりそうだったので、もう全員を挙げときます!カウントしなくてよいです。


蛇足。最後に2013に楽しんだドラマについてメモ書きしときます。順不同。なんか抜けあるかもですが許して。しかし我ながら見過ぎ!

『八重の桜』
負けた側の歴史を、しかも世間的に有名ではない女性の目を通して描くって、ほんと挑戦だったと思います。キャスト、本当にみんな、はまり役でした。拍手。欲を言えば、襄亡き後の八重さんをもっと丁寧に描いてよかったかなと。あと月代わりのオープニングが楽しみでした。いちばん好きなのは、ピンクの結晶が出来てく奴。

『リーガルハイ』
続編って失速しがちだけど、無用な心配でした。古美門と薫は、ほんとナイス凸凹コンビ。そして露悪的な古美門が真実を突くのは、やはりカタルシスあるなあ。

泣くな、はらちゃん
おとぎ話のようでいて、人間の本当が織り込まれてて、すばらしかった。

『Woman』
泣いた、震えた。坂元さんはなんでこんなに、人の気持ちの奥深くを描けるんだろう。またそれを体現する役者さんの素晴らしさよ。田中裕子さんとか白眉。あ、高橋一生君の担当医が超好みでした。

『雲の階段』
「夜の昼ドラ」って感じで、目が離せませんでした。長谷川博己さんの堕ちてゆく虚無な男がすばらしかった。

クロコーチ
ダークな長瀬君って、ほんと魅力的っすよね。あと剛力さんがとてもよくて。役者さんって、使われ方次第なんだなあと思った。

『ノーコン・キッド』
懐ゲー満載で楽しかった。役者さんが15歳から45歳まで自分で演じてたのも、おもしろいトライでした。田中圭君が主演なのもうれしかった。

『刑事のまなざし』
手堅い作品でした。TBS月8は、いまや良作枠だなあ。

『変身インタビュアーの憂鬱』
三木聡さん節、炸裂。濃ゆいキャラ続出で、ついつい完走。

名もなき毒
小泉孝太郎さんの品のよさをうまく生かしていたと思う。そして原田を演じた江口のり子さんの怪演、忘れがたい。

『天魔さんがゆく』
福田雄一さんと堂本剛さんの相性のよさよ。またいつかタッグ組んで欲しい。

半沢直樹
顔芸。濃いキャラたち。力技で押し切られたなあ。ラブりんこと愛之助さんが、まさかお姉キャラでブレイクするとは。

『確証〜警視庁捜査3課』
これまた手堅い作品。高橋克実さんと榮倉奈々のコンビもよかった。続編あったらいいなあ。

『放課後グルーヴ』
ダンスをモチーフにした青春もの。青春の苦さも、かっこ悪さも、キラキラも詰まってて、すごくよかった。あと仲間のすばらしさね。生徒たちはほとんど知らない子たちだったんだけど、どんどん愛着が沸いてきました。『荒川アンダー ザ ブリッジ』のノリがどうも苦手だったんですけど、これで脚本・演出の飯塚健さんの株アップ。

『終電ごはん』
岩井秀人さんの脚本のおかしみと、オードリー若林×坂井若菜ちゃん×佐藤仁美さんのトリオがベストマッチ。夜中にお腹がすく作品でした。

『終電バイバイ』
終電を逃しちゃった男のお話。毎回、濱田岳君が違う人物を演じてた。ハイバイの岩井秀人さん脚本回が好みでした。

ラストホープ
意外なひろいもので楽しかったです。

『裁判長っ!おなか空きました!』
キスマイ北山君が、こんな福田雄一さんワールドにはまると思いませんでした。おもろ。

『相棒』
安定感。

『天国の恋』
中島御大の狂った濃ゆい世界、健在。

『ドクターX 〜外科医 大門未知子〜』
気楽に楽しめる作品。続編だけど、変な色気を出さずに前作を踏襲してよかった。

信長のシェフ
ミッチーのモフ長っぷりにやられました。楽しかった。

『お天気お姉さん』
大石静さん脚本。お天気から事件を解決するってのが新鮮でした。

『独身貴族』
とにかく平岩紙ちゃんの玲子さんにつきます。

『SUMMER NUDE』
本筋はもやもやしてた。夏ドラなのに曇ってる感じで惜しい…。けど窪田正孝君パートは捨てがたい。

スターマン・この星の恋
福士君、よかった。あんな男子なら私も拾ってみたい。

山田くんと7人の魔女
西内まりやちゃん、いいコメディエンヌだと思う。山本裕典君はこういう役、鉄板。まさか徳山秀典アニキの高校生役が見られるとは。

『dinner』
とにか料理バカな江口さんがよかった。

カラマーゾフの兄弟
なんとなく最後まで見てしまった。吉田鋼太郎さんのクソおやじっぷりがすばらしかった。


真夜中のパン屋さん
タッキーの包容力よ。こんなパン屋さん、近所に欲しい。

書店員ミチルの身の上話
高良君の竹井が気持ち悪くて、怖かった。

空飛ぶ広報室
制服姿の綾野剛君は正義。

『いねむり先生』
藤原竜也君と西田敏行さんの博打旅。人の暗部とやさしさを描いてて、よかった。

『ラジオ』
震災後の地域FMを舞台にした作品。単発ドラマでは、これがいちばん好きでした。デリケートなお話を丁寧につむいでた。主演の刈谷さん、瑞々しかった。音楽のチョイスも好みでした。スターリンとかルースターズとか。

1/13「GO LIVE VOL.1〜a loud celebration〜」

初EX THEATER ROPPONGIしました。

メンツは、THE BACK HORN×Fear,and Loathing in Las Vegas×BUZZ THE BEARS。EX THEATER新春企画の第1段のライブでした。

バックホーン以外は、初めて見ました。Fear,and Loathing in Las Vegasも、BUZZ THE BEARSも、たぶんいつもの私だったらアンテナにひっかからないだろうバンドで。バックホーンのおかげで、知らないバンドが見られるのは楽しい。ありがとう、バックホーン。

バックホーンは、2番手で登場。新年から激アツでした。すごくアガるセットリストだった。せめてる。かっちょよかった。ひさびさに「フロイデ」聴けたのも、うれしい。

そして、どんな場でも、どんな顔合せでも、いまのバックホーンのライブは揺るぎがないっていうか。はずれがないっていうか。昔に比べ、たくましさをすごく感じました。

そして他のバンドのファンらしき人たち(着ているTシャツで判断)も、バックホーンでダイブしたり、モッシュしてたりで。なかなかうれしい感じのライブでした。

1/13 THE BACK HORN
EX THEATER ROPPONGI
レクイエム
フロイデ

ひょうひょうと
バトルイマ
コワレモノ(新曲)
コバルトブルー
シンフォニア
戦う君よ

なお、ちょうど、この日からTHE BACK HORNの新曲の歌詞が「Uta-net」で公開されました。作詞は栄純君、曲はTHE BACK HORN。新しい彼らがまた始まった感じがする。
「コワレモノ」
http://utanet.jp/song/157662/
「シンメトリー」
http://utanet.jp/song/157663/