映画『恋の渦』

映画『恋の渦』
原作・脚本:三浦大輔ポツドール
監督:大根仁 @hitoshione
予告編 http://www.youtube.com/watch?v=g7fMQJLMcso&sns=em

映画監督の山本政志さんプロデュースの、実践的な映画塾「シネマインパクト」。実習として低予算でいろんな映画監督が若い人たちと作品を作ってる。大根仁さんの新作映画『恋の渦』もそこから生まれた。役者さんはワークショップで選ばれた無名の若者たち。撮影はたった4日間。でもすごい熱量だった。

『恋の渦』の原作・脚本は、大好きなポツドール三浦大輔さん。4つの部屋を舞台に、若者たちの人間模様が描かれる。みんな、どこかズルかったり、ズレてたり、自己中だったり…思い入れできないキャラだ。でも、それをのぞき見てる内に、こんなとこ、自分もあるかもなあと思えてくる。三浦マジック。

『恋の渦』は、ある種、イヤーな気持ちになる群像劇だ。だいたい、みんなクズ気味。でも目が離せない。それは三浦さんの緻密な脚本と、大根仁さんの演出のうまさが、かけ算になってるからだと思う。あとリアリティがあると同時に、ちゃんと引いた部分があって、ただのイヤな物語で終わらない。

映画『恋の渦』、たった4日間で撮った作品。1部屋の撮影を、それぞれ1日で。驚くけど、大根さんは、深夜ドラマ『演技者。』での、リハーサルを何日かして、数日で撮るという経験上、それは可能だと思っていたそう。すごいな。

『恋の渦』、若い役者さんたちが、みんな素晴らしかった!!!ほんと、その役のまんまスクリーンにいた。終映後、勢揃いでお客さんを見送ってくれてたんだけど、その様子が見てて気持ちよかった。メイクしてない素顔はまだみんなあどけなくて、こんな子たちがあんなことを!とキューッてなった。

映画『恋の渦』、役はやりたい役を立候補させて、ワークショップで演じさせながら、その中で決めていったそう。みんな、ほんと、あつらえたみたいに役にぴったりだったなあ。大根さんの選球眼にうなる。

『恋の渦』、三浦大輔さん脚本と、大根仁さん演出の相性のよさを改めて感じた。過去のふたりのコンビ作は『演技者。』の『激情』と『男の夢』、あと『30minutes鬼』の1篇か。三浦さんの舞台でのエッセンスを映像化するの、大根さん、ほんとうまい。ふたりが気になる人は『恋の渦』見てみて。

今夜(4/11)の映画『恋の渦』トークは、大根仁さん(監督)、三浦大輔さん(原作・脚本)、岡村靖幸さん。録音して文字起こししたくなるような、おもろさでした。パンチライン続出。自分の記憶容量小さいのくやしい。その上、まほろトークのために大根さんを呼びに来た新井浩文さんもチラリと見られて、私得。

すごく意外だったのは、三浦大輔さんは本を読まないということ。それで、あんな脚本が書けちゃうのかー。興味があるのは、テレビのバラエティ、女の子、ラーメン。ドラマもほとんど見ない。『恋の渦』は、ほとんど自分自身のことをキャラに振り分けて書いたそう。なるほどー。

そして、ポツドール三浦大輔さんは、80%はエロいことを考えていて。残り20%で生きているそうです。なるほどー。