映画『めめめのくらげ』

現代美術家村上隆さん初監督作『めめめのくらげ』。村上さんがいままで作ってきたキャラ的な美術作品の延長線上にありつつ、3.11以降としか言い様のないあれこれが混ぜ込まれ、さらにジュブナイルものとしてもグッとくるものがあった。村上さんが作らざるを得ない必然をすごく感じました。

こどもたちがフレンドと呼ばれるキャラ的な相棒を持ってるんですけど。主人公のフレンドである、「くらげ坊」がかわいいったらなかった。あと戦いの時の動きが、カンフー映画的(というかブルース・リーか)な部分があって、香港電影好きとしてはニヤニヤでござった。

窪田正孝君が、悪だくみをする四人衆のリーダー格で出てまして。ちょっとイッちゃってる感じがたまりませんでした。ブラックな窪田君もいい。あと衣装は黒マントでして。窪田君のマントふぁさーが楽しめます!窪田君のマントふぁさーが楽しめます!大事なので2回言ってみました。

四人衆のひとり、染谷将太君はちょっともったいない気がした。んで斎藤工さんは主人公の叔父役なんだけど、存分な活躍してた。こどもたちは、主人公も、ライバルも、みんな、よかったなあ。あとヒロインの子のヒロイン力の高さよ!初登場から、あっ、この子、ヒロインかってわかる。

稲田の緑が本当に美しかったなあ。あと、私、映画の横移動シーンに弱いんだけど。いくつか印象的な横移動があって、それだけでちょっとあがりました。

ベタな展開やベタなシーンも多々あるんだけど、ベタを恐れてないのがいいなあと思いました。そしてベタだからこそ、グッとくるんだなあ、これが。

私、初音ミク、そんなツボらないんだけど。この映画のテーマ曲はすごく作品に合ってて、ちょっとウッてなりました。

あ、ちゃんとスタッフロールを最後まで見て、すぐ席を立たない方がいいですよー。贈りものみたいな、お楽しみがあるから。