7/24 ラジオ岩井 第4夜「岩井秀人、『ある女』を語る」

ハイバイの作・演出を手がける岩井秀人さんが、自作を見ながら語る「ラジオ岩井」。今夜の題材は、不倫する女性を描いた『ある女』でした。

「“やさしさからくる病(やまい)”を描きたい」、「なるだけ、ていねいに、ていねいに人生をバカにしたい」って、岩井さんの言葉が印象的でした。

誰にでも起こりうることを描きたい。岩井さんが雑な女装で出演するのは、自分が演じたいからというのもあるけど、男でも女でもない存在で、もしかしたら自分かもと思ってもらいたいのかもとのこと。

岩井さんの役者さんに対する愛情や信頼も感じました。今夜は題材が『ある女』だったので、小河原康二さんと猪股俊明さんに言及することが多かった。

そして、『ある女』の上映は、これからダークサイドに落ちるってところでタイムアップ。

1年半前位の上演だったので、細かいところは結構忘れてたなあ。そして、岩井さんの意図を聞いてからシーンを見ると、また違った感じ方ができておもろかった。

質問タイムに、いままでの岩井さん作品は自身の体験が題材だったけど、『ある女』は取材を基にした創作で違いはどうでしたか?的な質問をした。「現実を題材にする」という点では変わりなかったと岩井さん。そして自分以外の体験から描けるということは題材が広がる(ニヤリ)的なことも。

階段下の壁のところに、『て』の構成表が貼ってあって興味深かった。ポストイットに何が起こるか書いてあって、それが劇中での順番に並べられている。こういう推考して、あの『て』の構成が生まれたのか、と、ふむふむ。

前日の『て』の回もやっぱり見たかったなあ。