舞台『銀河英雄伝説 初陣 もうひとつの敵』

田中圭君中心の感想ですのよ、おほほ)

とうとう『銀河英雄伝』の世界に足を踏み入れてしまいました。だって田中圭君が出るから。結局、2回観てしまいましたー。

超まっさらな状態で観ました。原作まったく知らないし、人間関係も調べないまま。田中圭君がヤン・ウェンリーって役、としか知らずに行きました。そんな知識不足の私でもすんなり楽しめるような作品でした。

いやあ、しかし、まさか田中圭君が、こういうスペース・オペラちっくな舞台に出る日が来るとは。意外だったけど、ヤンって役はよく似合ってたと思う。

ヤン側をもっと描いてたら、うれしかったのにな。田中圭君めあてで行くと、ちと物足りなかったかも。例えば三上俊さん演じるラップとヤンの関係、もっと掘り下げてくれたら萌えるのに(そこか・笑)。田中圭君とミカシュンさんって組み合わせは、身長差も相まって、コンビとしてなかなか萌え要素を秘めてました。

でもヤンって人の魅力は伝わってきたので楽しかった。戦争嫌いでなまけもので、でも戦略の天才ってアンビバレンツさが魅力なんですね。紅茶好きで、よく紅茶飲んでるのもチャーミングだったな。

田中ヤン、何度かまいったなあって感じで、ベレー帽脱いで、髪くしゅくしゅするんだけど、その仕草にかなりキュンとしました。あれはヤバい、ヤバい、ヤバイ。

千秋楽のカーテンコールで、ふだんの舞台での田中圭君ならやらないような、腕シュッって感じのポーズしてて。ああ、この作品ならではだなあと思いました。
ツイッターめぐったら、どうもファイエルってラインハルトのポーズだったらしい)

ヤンの上司であり、理解者シトレを三上市朗さんが演じていたのもうれしかった。

制服のデザインは、帝国軍より自由惑星同盟の方が好みでした。

ラストシーンで、これからのヤンとラインハルトを示唆するんだけど、あそこはちょっと燃えるね。劇中、田中ヤンと間宮ラインハルト、唯一、ふたりが交差するシーン。

間宮ラインハルトと橋本キルヒアイスは、大活躍でした(ま、当たり前か)。ふたりは関係性がきちんと描かれてるから、萌えるね。ラインハルトより、ちょっとひいてるキルヒアイスの構図、たまらん。んで、ひさびさにあっちゃんの殺陣見て、そうだ、この人、ヒーローだったよって思い出した。間宮君は若いのに、ちゃんとこの作品の芯となってて感心しました。

「帝国軍の双璧」、ミッターマイヤー(根本正勝さん)、ロイエンタール藤原祐規さん)は、人気キャラだっていうの、よくわかった。すごく、いいコンビ!いまさらだけど『外伝 ミッターマイヤー・ロイエンタール篇』は見とけばよかったなあとか思ったりして…(笑)。

広田レオナさん演じるベーネミュンデ様が、ほんとにとてもよかった。皇帝の元寵姫だけど、いまは距離を置かれてるという役どころ。お話の中の権謀術の部分を一身に担っていました。でも愛を求める故の悪女っぷりだから、せつなくもあったよ。広田さん、すばらしすぎる。んで広田さんがきっちり悪に振り切ってる分、白羽ゆりさん演じる現寵姫のアンネローゼの清楚さ、謙虚さが際立ってた。

そして銀河での戦いを舞台で表現するってのは、なかなか難しいもんだなあ、とも思いました。映像を駆使してたけれど、もっと舞台にしか出来ない銀河戦ってあるんじゃないかしら…と。

あと、やたらいろんな階段っぽいセットが出てきたけど、ちょっと煩雑な気がしました。階段、階段、階段につぐ階段。役者さんに上下の動きが出て便利なんでしょうけど、もうちょいセットのバリエーションあってもいいのにな。あ、でも椅子の使い方は、結構、好みでした。

ぐだぐだ書きましたが、この舞台、ちゃんと田中圭君にしか出来ないヤンになっていたと思う。このヤンを見られてよかった。