清川あさみ「男糸」展

清川あさみさんの「男糸」展、見ました。

清川さんの繊細で大胆な刺繍が、うるわしい男性のモノクロ写真にざくざくと。

清川さんの刺した糸のディティール。金糸や銀糸やスパンコールの輝き。刺繍だからこその立体感。これは印刷物では伝わり切らないよさだなあ。

モデルさんは、職業も年齢も幅広かった。俳優、音楽家、建築家などなど。

そして、そのモデルさんから連想する人物が刺繍のモチーフになっていた。例えば窪田正孝君なら沖田総司で。血を思わせるような赤い糸と模様で彩られてた。その組合せの妙に、清川さんのイマジネーションを感じた。

好きだった作品をいくつか挙げてみる。上記の窪田君でしょ。大天使ミカエルになぞらえられて、背中に金の羽の刺繍を背負った金子ノブアキ君。ドリトル先生がモチーフで、白い糸で動物が刺されてた永山絢斗君。刺繍が静謐なタッチが似合ってた隈研吾さん。あ、中村達也さんや高良健吾君、綾野剛もかっちょよかったな。

ちなみに撮影は清川さん自身ではなく、別の方にゆだねられていて。「男糸」をまとめた写真集でクレジットを確認したら、映画監督の林海象さんや俳優の永瀬正敏さんの名もあった。窪田君の撮影は、特撮スキーにはおなじみの小林ばくさんだった。

ちなみに12/9までパルコミュージアムで。入場無料です。
http://www.parco-art.com/web/museum/